■ 抄録・要旨
| 環境基準達成率の改善が必須とされている湖沼浄化施策等について、霞ヶ浦を中心に解説した。仮想市場評価(CVM)を活用した水質改善の目標水準について検討しているが、これは将来の水質改善対策の施行に役立つ解析である。一方、ここ10年の霞ヶ浦の水質についてみると、COD、全窒素、全リンいずれもやや悪化する傾向にある。なお、霞ヶ浦は、平成22年を目処に第5期水質保全計画を定めている。これは、昭和40年代前半の泳げる霞ヶ浦の実現を目指すという中長期的展望に立って、各種の効果的な施策を展開するというものである。大まかには、点源負荷削減事業として下水道等の整備、家畜排せつ物対策、河川湖沼の浄化対策、面源負荷削減事業として流出水等の対策等を実施してきたところであり、水質改善に向けて引き続き強力に推進していくものである。
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